お寺の僧たちは、毎朝、建物を清め、庭を清めることを一日の修行の始まりとしました。 身の回りの環境に、きちんと手をかけ、心を配ることによって、身と心を美しく保つことが出来ます。 美しい時間と空間を、日々の暮らしの中に取り入れ、維持してゆくこと。 お庭を通してそのお手伝いをさせていただくことが、私どもの何よりもの喜びです。 庭を見、庭を感じ、庭を造り、庭を知ることで、お客様と一緒に心地よい時間を過ごせたらと思います。
代々、植木屋の手入れは、松を代表とした「仕立て風」手入れが主流でした。 盆栽のように、枝を曲げ、玉を作り、誘引する。 樹木には大変なストレスでした。 モチやヒバやツゲ、なんでもかんでも玉作りに刈り込めば「庭木」というわけではありません。 表面だけ刈り込んだ木は、中が真っ暗に蒸れて病害虫の巣窟になっています。 十分な広さの中で生育した自然の樹木は、伸び伸びと育ち、風雨にもまれる中で、内枝を枯れさせ、古葉を落として、風通しと採光を保つために透けてゆきます。この状態を限られた空間である庭の中で演出するのが「自然風」手入れです。 自然風手入れは、枝葉を透かし、幹の線を見せることにより、庭に奥行きを作ります。 自然風手入れを施した庭木は、ストレスが少ないため、病害虫も少なくなり、柔らかで健康な姿になります。 伝統的な仕立て風手入れと、洋風建築にもよく合う自然風手入れ、いずれにせよ、樹木の生理と特性に合った手入れ、建物と庭の空間に合った手入れ、住む人も通行する人も気持ちよくなる手入れ、そんな庭園管理を、常に考えてゆきたいと思っています。
庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字寺ノ下46−1