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庭作り

土の風合いを生かした庭

 

■基本コンセプト

 住宅街の一角でありながら、裏に雑木林を抱える恵まれた環境にあるお宅です。
 今回、次のような状況でしたので、改修工事を行うこととなりました。

1, 道路に長く面した東側(玄関側)に設置されているブロック塀が老朽化し、倒壊の危険性がある
2,前の住人の方がDIYで施工された玄関・階段が非常に使いづらい
3,同じく前の住人の方がDIYで施工された裏山の斜面に接した住宅の基礎周りの通路部分が崩落してきた
 

 道路に長く面していることから、周囲の環境への調和も考え、ブロック塀の撤去後は遮蔽する塀ではなく、オープンな雰囲気のする植栽としました。
 土留めには、版築と言う土に少量のセメントを混ぜて搗き固めるという工法を用い、全体的に土の風合いが生きるようにしました。
 また、階段から玄関にかけても、石とタタキ(版築と同じように土に少量のセメントを混ぜる工法)を組み合わせた仕上げとして、自然な風合いを重視しながら、明るく、使いやすくなるよう心がけました。

 また、今回のブロック塀撤去・植栽には、いわき市の生垣設置奨励補助金制度(リンク先:(財) いわき市公園緑地公社 花とみどりをふやそうネット内)を利用しました。

庭の景
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■施工後 全景

   
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
 南側から 正面 
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
 東側 北側から 

 明るいナチュラルな雰囲気を保ちつつ、建物や周囲の景観とも調和することを考えて、設計施工しました。

 

■道路側施工前後

土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 施工前 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後

 土留めの部分は、版築(はんちく)と言う工法を使いました。
 物置前の箇所は、物置の基礎との繋がりの関係から、既存ブロックを壊さず、途中で切断し、ブロックの表面に土にセメントを混ぜて上塗りしました。
 また物置横は、コンクリ土間で植栽はできませんでしたので、板塀を設置しました。

 植栽は、周囲に圧迫感を与えない樹種を主体としましたが、道路に面している建物ですので、配植は濃いめにして、プライベートな区切りも意識しました。

 

■階段・玄関

   
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
  土の風合いを生かした庭
  施工後

 間知ブロックの擁壁の上に建つ建物で、建物から道路までの距離が短く、設計は大きく制約されました。
 決められた条件の中で、玄関前踊り場の面積を広げ、間知ブロック擁壁を削り、階段の段数を多くし、ステップ一段の高さを抑えるなど、なるべく使いやすく、暮らしやすいデザインを心がけました。
 
 

 

■谷側

   
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
施工前 施工後

 前の住人の方が、DIYで作られていた谷側の通路部分が老朽化してきたため、作り直しました。

 

■施工中

土の風合いを生かした庭  土の風合いを生かした庭
谷側通路補強工事 道路側
土の風合いを生かした庭 土の風合いを生かした庭
版築施工中 谷側石張り施工中

 谷側基礎まわり補強工事は、私たちが設計・監督した上で、施工は仲間の業者さんにお願いしました。
 造園の専門外の仕事の場合、その仕事を専門としている仲間の業者さんと協力して、工法などを相談しながら設計施工いたします。

 

 庭作りを終えて
 

 庭作りというより「外構工事」という言葉が合うような工事内容となりましたが、暮らしやすい家周りの環境を整える、という意味では、庭も外構も共通するものだと思います。

 今回は、既存の外構の改修工事でしたが、新築の場合でも、外構というと、残念ながら、建物の後に取って付けたように施工されることが多いのが現状です。
 ですが、人は、建物の内側に籠もって生活するわけではなく、家周りの空間も含めて生活していくわけですから、本来は、建物と一体となってエクステリアも設計される事が望ましいと思います。

 今回の改修工事も庭と同じように、心地よい暮らしのできる空間を目指しつつ、外構では特に重要となる機能性、使いやすさに気をつけながら、設計・施工しました。
 

土の風合いを生かした庭

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庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字唐沢14