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庭のあれこれ

枝葉と根の関係

枝葉と根は相関関係を持っています。
樹種や環境にもよりますが、地面を境にして、枝葉とほぼ同じ広さの根が地下に広がっています。
根は水と養分を吸い、葉は蒸散によってそれを引き上げ、光合成と呼吸をして樹体を作ります。
ですから大枝を切った後は、根を少しいじめてやらないと、根と枝葉のバランスが崩れます。
切った枝の分、根の機能が過剰になって、根腐れを起こしてしまうのです。

 逆に根をいじめると、枝葉の具合が悪くなるのはご承知の通りです。
水や養分を吸うのは、細根と呼ばれる部分です。
施肥をするときは、この細根のそばに施さないと意味がありません。
細根は一般的に樹冠の外周の真下に多く発生しています。
ですから肥料をやるときは、上を見上げて、枝先を確認しながら施しましょう。
根本、幹のそばにやっても根を傷つけるだけです。

 ついでに幹のことに触れると、幹は樹体を支える「骨格」の働きと、水や栄養分を各部分に伝える「通路」の働きをしています。
「通路」の部分は表皮のすぐ裏に集中し、その内側が「骨格」になります。
幹の表皮を一周する傷を付け「通路」を分断してしまえば、その木は枯れてしまいます。
逆に、中がウロになっても、皮一枚が残っていれば、その木は青々とした葉を付け、花を咲かせます。
梅の古木はよくそんな状態で生き残っています。

 

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庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字寺ノ下46−1