ハンテンボク
季節外れの台風の余波で、風がびょうびょう吹くなか、 今日も街路樹(ユリノキ)の剪定。
ユリノキは柔らかい。 鋏むとコブシやモクレンと同じ揮発性の匂いがする。 (調べたらやはり「モクレン科」だった。)
春にチューリップのような黄色い花を付けるので、英名、チューリップツリーと言う。 北米では、イエローポプラと言うそうだ。 和名は、ハンテンボク。 葉が「半纏」に似ているからだ。
そういえば最近、半纏を着ることもないな、と樹にかじりつく。 鋸で立ち枝を落とし、息を整えながら幹といっしょに風に揺れる。
樹冠に腕を伸ばすと、空の真ん中にいる。 風の中、ここが世界の中心と、また腕を伸ばす。
庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字唐沢14